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2015年2月16日

Happy 6th Birthday:ブルース・チャトウィンを紐解く

2009年2月16日にスタートしたmoleskinerie.jp[モレスキナリー]は、今日、6周年を迎えることができました。6年もの間、モレスキナリーの1ページ1ページを一緒につくってくれたみなさん、モレスキナリーを読みに来てくれたみなさん、本当にありがとうございました!

6周年の節目に、改めて「ブルース・チャトウィン」という人のことを知ってみたいと思いました。以下は、エッセイストの湯川豊さんが2011年に文藝春秋に寄稿した『本のなかの旅:ブルース・チャトウィンー歩く人の神様なんです』からの引用です。

chatwin
“Bruce Chatwin sailing, 1964”, by James Crathorne, The New York Times

「・・・ヒマラヤの峠を歩く心地よいリズムが伝わってくる紀行文のなかで、こういう一節がある。

《……彼ら(シェルパ)はまた、旅をやめられない。シェルパの土地ではどんな道でもケルンとタルチョがあり、人間の本当の住処は家ではなく道であり、人生とは自分の足で歩くべき旅路であると教えている。》

シェルパと一緒に歩きながら、チャトウィンのメイン・テーマがなにげなく顔を出す。「人間の本当の住処は道である」。この思想はチャトウィンの血肉のなかに溶けて、彼の全感覚を支配している。アンドレ・マルロー、マリア・ライヘ、エルンスト・ユンガーなどさまざまな人びとへのインタビューにもそういう彼の感覚がうかがわれる。

ゴジュンバ氷河を登り、雪、裸の岩、半ば凍った緑色の湖など、目も眩(くら)むほどの明るい風景のなかで、チャトウィンは「イエティの足跡」を見る。雪の斜面に長さ十五センチほどのそれがあった。シェルパのサンゲイを呼んで見てもらうと、「人間のものじゃなさそうだ、イエティのと同じです」と暗い声でいった。そこでチャトウィンはいう。

《今でも、この「イエティの足跡」が何であったのか、皆目見当がつかない。私は一生をかけて奇跡的なものを捜してきた。しかし、ほんの少しでも超自然的な匂いをかぎつけると、私はいつでも、理性的に、科学的になろうとしてきた。》

ここには、チャトウィンのもう一つのメイン・テーマの宣言がある。一生をかけて奇跡的なものを捜す。そして旅をしつづけた、と繋げてみるのもいいかもしれない。・・・」

全文読もう!本の話WEB

*「人が移動するのはなぜか」を問いつづけたチャトウィンの心を探る興味深いエッセイでした。みなさんがブルース・チャトウィンの本を読むことがあったら、感想などぜひモレスキナリーに聞かせて下さいね。

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