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2018年3月25日

エイミのノートブックより:レモン哀歌

エイミさんは気に入った言葉や詩、歌、出来事があると、備忘録代わりにモレスキンノートブックに書き留めているそうです。エイミさんのノートブックを見せてもらうと、日本詩の名作が書写されていました。

文字にしても、朗読しても本当に美しい詩です。みなさんもこの詩を手書きで書き写してみませんか?

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レモン哀歌

そんなにもあなたはレモンを待ってゐた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉(のど)に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓(さんてん)でしたやうな深呼吸をして
あなたの機関はそれなり止まつた
写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう

作・高村光太郎
詩集『智恵子抄』より

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*エイミさんが Twitter で参加している #深夜のゆる書写60分一本勝負 では、毎週水曜日23時に @yuru_syosya さんから名作の一文がお題として出るそうです。興味のある人はぜひ参加してみてくださいね 🙂

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