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31 12月 2016

どんどん鐘を鳴り響かせなさい ~Ring Out, Wild Bells~

lady_orlando
Image by Lady Orlando “Daydream” from myMoleskine

どんどん鐘を鳴り響かせなさい
Ring Out, Wild Bells

風吹きすさぶ冬の荒涼とした夜空に、鐘を大きく鳴り響かせなさい、
飛びゆく雲、凍てついた光、夜のうちに年はまさに暮れゆこうとしている、
鳴り響く鐘よ、大きく鳴り響きなさい。
古い年を追い出してしまいなさい。

古いものは鐘を鳴らして追い出して、新しいものを迎え入れなさい、
幸福な鐘を、雪を越えて、鳴り響かせなさい。
今年が去ろうとしている、行かせてしまいましょう、
今までの偽りのものを鐘を鳴らして追い出して、真実なるものを迎え入れましょう

じわじわと人の心の生気を弱らす悲しみを、鐘を鳴らして追い出しましょう、
私たちがこの世でもう見ることができなくなってしまった人々のために
豊かなものと貧しいものの争いを鐘を鳴らして追い出しましょう
すべての人類に対する救いの手を鐘を鳴らして迎え入れましょう。

ゆっくりとすたれゆく主義主張、
昔ながらにある党派の争いを追い出してしまいましょう。
よりよい作法と、より純粋な法律をもった
人生の最も気高い新しい政治の習慣を迎え入れましょう。

欲望、心配ごと、罪、規則だけ主張して
愛情のない時代の進行のない冷淡さを送り出しなさい。
私の悲しみの歌を、鐘を鳴らして送り出しなさい、
その代わりにもっとすぐれた完全な歌を迎え入れましょう。

地位と血統の間違った誇りを送り出しなさい、
人間同士の争いと憎しみ合いを送り出しなさい。
真実と正義に対する愛を迎え入れましょう、
善に対する普遍の愛を迎え入れましょう。

精神や道徳の様々な墜落を送り出しなさい、
金ばかり追い求めている心の狭さを追い出しなさい。
古から我々人類が繰り返す幾戦もの戦いではなくて、
千年続くという平和の鐘を鳴らして呼び込みましょう。

自由に、勇敢に行動する人を鐘を鳴らして迎え入れましょう、
心がより寛くて、より優しい行いをする人を迎え入れましょう。
この地、イギリスの暗闇を送り出して、
これから来るであろうキリストを我々の手でもって迎え入れましょう。

作 Alfred Lord Tennyson (1809-1892 イギリス詩人)
訳 大森恵子

07 12月 2016

インスピレーション:世界の小学校ではどんなレイアウトが使われている?

ロシア人クリエイターのキリーロバ・ナージャさんは世界6ヶ国で教育を受けて育ちました。今日は、キリーロバさんが幼少時代に体験した世界各地のノートブック事情を聞かせてもらいましょう…

「私のノートとの出合いはもちろんロシア。ロシアのノートは当時、緑色の表紙で正方形に近いカタチをしていて枚数はやや少なめ。紙の厚さは薄めで濃いインクのペンだと透けてしまうことがあるかもしれない。表紙にはどの科目用か、「このノートは〇〇の持ち物」と使う人のフルネーム、クラス、学校名が書いてある。

表紙を開くと、ロシア語などの場合は、横の罫線が書かれている。そこに筆記体で文字を書く。そう、文字はすべて筆記体。ブロック体は教科書などの書物でしか使われない。右端には先生が評価などを書き込む「余白」がある。算数の場合、方眼仕様のノートを使う。ここでも右端の「余白」は欠かせない。方眼仕様だと計算しやすいし、図形なども書きやすい。これ以外のノートを算数で使うことは許されていなかったが、かなり理にかなっていた。」

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イギリスの小学校に転校して、驚いたのはここでは英語でも算数でも同じ横罫線のノートを使う。文字は余裕だが数字と式のバランスを保つのが難しい。ノートの大きさはロシアのノートよりも少し大きく、長方形のカタチをしている。左端にはリングがあり、簡単に開いてすでに使用したページを後ろに送れるようになっている。そして枚数が多くて分厚め。ここでは、鉛筆を使うから文字が透けるということはない。

表紙に名前を書くフォーマットがない。でもみんなどこかに名前を書く。しかし、ロシアのようにクラスは書かない。そして、フルネームでもファーストネームでもニックネームでも自分のものだと分かれば良いみたいだ。それは、ノートを先生に提出することがほとんどなかったからかもしれない。

フランスの小学校に転校して、さらに不思議な罫線のノートが私を待ち受けていた。何とも言葉では表現が難しい横線と方眼を組み合わせたような見た目をしたノートがここでは基本だった。慣れないとこれはかなり書きづらい。そして何だか文字のカタチがいびつになる。特にフランスでも筆記体しか使わないから、イギリスで覚えたブロック体のアルファベットからの切り替えに時間がかかる。 線を無視して書いてしまう。でも先生はあまりそれを気にしていないようだった。何だ。それならほっとして書けるなあ。

このノートはイギリスと同じサイズでリングがあるものとないものがあった。リングがあるものは紙を1枚または数枚ちぎることができるから提出するときなど便利だ。その一枚だけ先生に渡せばノートごと提出する必要がない。算数の時間に慣れた方眼仕様のノートがでてくると何だかほっとした。

日本の小学校に転校してもっとも珍しいノートに出合う。それは、開き方が逆で、何と縦書きをするノートだ。これは、見たことも想像したこともないノートだった。…」

キリーロバさんのノートブックの物語のつづきは電通報
キリーロバさんの筆記具の物語はこちら

*小学校で何気なく使い始めるノートブックの中に、私たちの思考法や発想法の原点があるようですね…とても面白い発見でした!

01 12月 2016

季節のページ:12月1日は世界エイズ・デー

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以下、国連より配信されたメッセージです:

「…この病気への対策には、実質的な前進が見られています。治療を受ける人々もこれまでになく増えました。2010年以来、母子感染によりエイズにかかった子どもの数は半減しています。毎年、エイズ関連の原因で死亡する人々の数も減っています。

また、HIV感染者の寿命も延びています。命を救う医薬品を利用できる人々の数は、過去5年間で倍増し、現在は1,800万人を超えています。適切な投資を行えば、世界は2030年までに治療者数3,000万人という私たちの目標を前倒しで達成できます。母子感染を防ぐHIV治療薬も現在、必要とする人々の75%以上に届いています。

明らかな前進は見られるものの、成果はまだ不安定な状態です。サハラ以南アフリカをはじめ、HIV感染率の高い国々では、若い女性が特に弱い立場にあります。HIV感染の流行を左右する上で重要な集団は、引き続き極めて高いレベルでHIVに感染しています。注射による薬物使用者や男性の同性愛者など、同性と性交渉を持つ男性の間では、新規感染が増大しています。東欧と中央アジアでは、烙印や差別、懲罰的な法律により、エイズの蔓延がさらに広がっています。世界的に見ても、経済的に不利な立場にある人々は、サービスやケアを利用できないでいます。犯罪化や差別は毎日、新たな感染を招いています。女性と女児は依然として、特に大きな影響を受けています。」

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「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は、誰も置き去りにしないという約束のもとに採択されました。この約束はエイズ対策にとって最も重要です。若年層や社会的弱者、社会から隔絶された人々を支援すれば、今後の方向性は大きく変わることでしょう。…」

全文はこちら

*MOLESKINEはエイズに対する意識向上を支援する(RED)と提携しています。(PRODUCT)REDスペシャルエディションを購入すると定価の5%がエイズ闘病のためのグローバルファンドへ寄付されます。エイズ感染者がいない世代の誕生を目指して…。関連記事はこちら

30 11月 2016

インスピレーション:十二月のうた

marieknox
Artwork by Marie Knox from myMoleskine

『十二月のうた』

熊はもう眠りました
栗鼠(リス)もうつらうつら
土も樹木も
大きな休息に入りました

ふっと
思い出したように
声のない 子守唄
それは粉雪 ぼたん雪

師も走る
などと言って
人間だけが息つくひまなく
動きまわり

忙しさとひきかえに
大切なものを
ぽとぽとと 落としてゆきます

 

茨木のり子『言の葉3』筑摩書房

21 11月 2016

Chaiの「旅のAtoZ」展ご案内

chai
Image by Chai

みなさんは夏の旅の思い出をどのようにノートブックにまとめていますか?東京・外苑前のDAZZLEギャラリーでは、5人のイラストレーターが旅のインスピレーションを「AtoZ」の順に並べた作品を展示しています。

旅ノートづくりのヒントを探しに、「旅のAtoZ」展を訪ねてみませんか?

  • 会期:2016年11月22日(火)〜27日(日)
  • 時間:12:00〜19:00(最終日17:00まで)
  • 会場:gallery DAZZLE
    東京都港区北青山2-12-20 #101

@chaimemoをフォローしよう!
Chaiさんの以前の記事

*イラストレーターのひとり、Chaiさんはモレスキナリーでもお馴染みの作家さんです。繊細なタッチで描かれたChaiさんのイラストルポルタージュは必見ですよ、どうぞお見逃しなく!

07 11月 2016

インスピレーション:マルセル・プルーストの質問表に答える

rafaelfornas
Artwork by Rafael Fornas from myMoleskine

回答者の生活、考え、価値観、経験を端的に知るためにフランスの作家マルセル・プルーストが考案した35の質問があります。自分について考えるとき、また、自分のことを誰かに紹介するとき、これらの質問に回答してみてはいかがでしょうか?

1. あなたにとって悲惨の極致は?
2. もしできるならどこで暮らしたいですか?
3. あなたにとって現世の幸福の理想とは?
4. どんな過ちに対して、あなたはいちばん寛容になれますか?
5. 小説の主人公であなたが好きなのは?
6. あなたがいちばん好きな歴史上の人物は?
7. 実生活であなたのお気に入りの女性は?
8. フィクションであなたの好きな女性は?
9. あなたがいちばん好きな画家は?
10. あなたがいちばん好きな音楽家は?
11. 男性の資質であなたがいちばん好きなものは?
12. 女性の資質であなたがいちばん好きなものは?
13. あなたがいちばん好きな美徳は?
14. あなたがいちばん好きな仕事は?
15. どんな人になりたかったですか?
16. ぼくの性格の主たる特徴?
17. 何が幸せと考えるか?
18. どういうことがぼくにとって最大の不幸となるか?
19. ぼくは何になりたいか?
20. いちばん好きな色?
21. 好きな花?
22. いちばん好きな鳥?
23. いちばん好きな散文作家?
24. いちばん好きな詩人?
25. 実生活でぼくにとっての英雄?
26. ぼくが好きな歴史上の女性は?
27. いちばん好きな名前は?
28. 特に憎むものは?
29. ぼくがいちばん軽蔑する歴史上の人物は?
30. いちばん立派だと思う軍事行為は?
31. いちばん立派だと思う改革は?
32. ぼくが手にいれたい自然の恵みは?
33. どのようにして死にたいか?
34. 現在の精神状態?
35. ぼくのモットー?

フィリップ・ソレルス著・宮林寛訳『例外の理論』(せりか書房)より

17 10月 2016

インスピレーション:帰る旅

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Image by Chumak Maria from myMoleskine

帰る旅

帰れるから
旅は楽しいのであり
旅の寂しさを楽しめるのも
わが家にいつかは戻れるからである
だから駅前のしょっからいラーメンがうまかったり
どこにもあるコケシの店をのぞいて
おみやげを探したりする

この旅は自然へ帰る旅である
帰るところのある旅だから
楽しくなくてはならないのだ
もうじき土に戻れるのだ

おみやげを買わなくていいか
埴輪や明器のような副葬品を

大地へ帰る死を悲しんではいけない
肉体とともに精神も
わが家へ帰れるのである
ともすれば悲しみがちだった精神も
おだやかに地下で眠れるのである
ときにセミの幼虫に眠りを破られても
地上のそのはかない生命を思えば許せるのである

古人は人生をうたかたのごとしと言った
川を行く舟がえがくみなわを
人生と見た歌人もいた
はかなさを彼らは悲しみながら
口に出して言う以上同時にそれを楽しんだに違いない
私もこういう詩を書いてははかない旅を楽しみたいのである

作・高見順『死の淵より』

05 10月 2016

インスピレーション:『ゴッホとゴーギャン展』東京都美術館にて…

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▲ Wyland TondelierさんのmyMoleskineより。オリジナルのファン・ゴッホ画

モレスキンファンのみなさんはすでに知っていると思いますが、MOLESKINEにとってフィンセント・ファン・ゴッホは特別な芸術家です。今月、東京都美術館では、ゴッホとゴーギャンをフィーチャーした展覧会が開催されるそうなので、モレスキナリーでもぜひ注目したいと思います!

「フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)とポール・ゴーギャン(1848-1903)。19世紀末に活躍し、今なお世界中の人々に愛されてやまないこの二人の画家に焦点を当てた、日本初となる展覧会を開催します。

オランダの牧師の家庭に育ったファン・ゴッホと南米ペルーで幼年期を過ごしたゴーギャンは、生い立ちや性格だけではなく、絵画表現も大きく異なります。ファン・ゴッホは現実の世界から着想を得て、力強い筆触と鮮やかな色彩による作品を生み出し、ゴーギャンは、装飾的な線と色面を用いて、目には見えない世界をも絵画に表現しようとしました。1888年、彼らは南仏アルルで約2カ月の共同生活を送ります。ともに制作し、時には激しい議論を重ねながら刺激を与え合いました。

本展は、ファン・ゴッホとゴーギャンの初期から晩年にわたる油彩画約50点を含む約60点を展示します。二人の画家の特徴を浮き彫りにし、その関係性と芸術性に光を当てます。」

展覧会の詳細は公式サイト

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04 10月 2016

Alena Kudryashovaとモンマルトルの丘

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モンマルトルの丘にあるサクレ・クール寺院

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モンマルトルのルピック通り

「19世紀半ば、ヨハン・ヨンキントやカミーユ・ピサロといった芸術家たちがパリ大改造で整備されてしまった市内を離れ、まだ絵になる農村風景の残っていたモンマルトルに居を移すようになった。安いアパートやアトリエ、スケッチのできる屋外風景を求める画家たちが後に続き、19世紀末の世紀末芸術の時代にはモンマルトルはパリ左岸のモンパルナスに対抗する芸術家が集まる街へと変貌した。

パブロ・ピカソ、アメデオ・モディリアーニ他、貧乏な画家たちがモンマルトルの「洗濯船」と呼ばれる安アパートに住み、アトリエを構え制作活動を行った。ギヨーム・アポリネール、ジャン・コクトー、アンリ・マティスらも出入りし議論する活発な芸術活動の拠点となったが、1914年以後、多くはモンパルナスなどへ移転した。

ナビ派などの芸術集団がモンマルトルで組まれ、ほかに様々な芸術家・詩人・劇作家・小説家などが生活し制作を行っている。代表的な人物には、ゴッホ、ルノワール、ドガ、ユトリロ、ロートレックらがいる。…」(Wikipediaより)

…21世紀の現代でも、芸術家たちはモンマルトルの風景に魅了されているようです。上の作品は、Alena Kudryashovaさんがパリを訪れた際に描いたモンマルトルの景色です。

AlenaさんのmyMoleskine

*芸術家が自然に集う街には、私たちの感性を刺激する何かがあるのでしょうね。歴史的芸術家が見つめてきた街を私たちもいつか旅してみませんか?

30 9月 2016

Monica Reyesの愛するチェロ

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今日は、ホンジュラスの首都テグシガルパに暮らすMonica Reyesさんが愛してやまない楽器について思いを馳せてみましょう。チェロの神様とうたわれるスペインのチェロ演奏家パブロ・カザルス(1876-1973)は、その楽器の美しいフォルムを次のように称えています。

”チェロは美しい女性のようです。彼女は老けることなく、時と共にますます若く、スレンダーに、しなやかに、優美になるのです。”

パブロ・カザルスは、1700年代にバッハが作曲した『無伴奏チェロ組曲』を現代に再発掘し、チェリストの聖典的な作品にまで高めています。彼の演奏を鑑賞してみましょう…

*チェロの大きくて滑らかなフォルムと、低音で柔らかな響きはとても魅力的です。芸術の秋、音楽会へ出かけてみるのも素敵ですね。

from moleskine